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11月25日(日)2190年ももう終わりに近づいた頃
桜は5日ほど前のことを思い出しながらベッドで横たわった。
まだ夜更けだ。 四時頃起きて仕度はほぼすませ、今は――
(5時半)
脳内時計を見る。いらないことだがよほどコアに負担をかけない限り
脳内時計を止めることは無い。
あれから桜はシンガポールタワーに行き、シンガポールタワーの管理局を
問いつめ吐かせようとした…………がイギリスのメラッセ大隊長が5日後に
向かうと連絡が入り、急遽、このシンガポールタワー内の観光室に
実質上の休息をしていた。
『室』と言うがそこはとてつもなく広いタワーの一角。
部屋と言うのに似つかわしくはないと桜は思う。
だが久しぶりに何も仕事もないし特にここで
したいことは無いのでとても暇だったが……
そういえばそろそろ連絡が入るはずだ。いろいろ聞かなければならないこともあるので
そろそろこの部屋を出て軍部室に行かなければならない。
(分析率 27%)
事の起こりのあの少年。 あの少年の『世界改変』は今までの『世界改変』
能力者とは理由が違った。 例えば桜なら自分の周りにある時間のスピードを変える
『時間の歪み』と単純に体の能力を上げる『身体制御』そしてあと一つ
特化している能力がある。そして他の改変能力は持っていない。いやもてない。
通常『VC型世界改変』の能力の都合上、処理能力、大脳科学的に見ても、
記憶容量から見ても、三種類以上の『世界改変』
能力は事実上不可能な事だ。(通常のVCで起動できる程度のものは可能。)
『世界改変』は通常のVCよりさらに超越できないとソフトすら起動できないのだ。
なのでいかな桜といえどもこれ以上の能力は持ち合わせていない。
だが
現実にあの少年は三つ以上のソフトを起動して見せた。
『時間の歪み』 『身体制御』 『原子操作』 『次元崩壊』
これだけで『世界改変』の理論を突き破っている。
いったいあの少年は…………
と、そのときに襟につけた通信装置がいきなり喋った。
「桜さん。大隊長がお見えになりました」
「わかった」
解析はまた、あとになりそうだ。
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