どうしても彼女を守りたかった。

それだけのことが無力な僕には出来なかった。









その日桜はタワーから逃げ出した。

親を殺した人間達から。

仲間を殺した人間達から。

そして、

少女を守りたかったから。



火の海の中に一人残された桜は自分が何も出来ないことに

ひどく怒りを感じた。 

あの日、自分の力を使いこなせなかったの自分にひどく嫌悪した。

でも自分は何も出来なかった。

そこで死ぬことさえも許されなかった。



そしてその後兵隊に連れられとても大きな町に来た。

大阪タワー90階。

そこで教えられた技術は



格闘。



剣術。



世界改変。



それを全て徹底的に体に仕込まれた桜はもう日本では

最強だったと自分でも思っていた。

狂ったように戦い



狂ったように覚え



無敵だった。



そして



孤独だった。



ただ力があるだけで人々は恐怖し、ただ怯えてこちらに近づかなかった。

最初はひたすら泣いた。 意味も無く泣いた。

だがそんなことはだんだんどうでも良くなってきた。

そして桜は心を失った。




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