ドアの裏側で内容の一部始終を聞き、足音を忍ばせながら光はリビングに戻り

ソファでパソコンをいじっている青年に怒鳴った。

「康樹、どうするのよ」

「ん?」

何も知らないと言わんばかりの兄に拳をふるわせながら、

「んって……あの子どうするのよ?」

「……そうだなあ……」

考えるフリだけだと直感し思いっきり詰め寄る。

康樹はやや虚ろそうな目つきで

「まあいいんじゃないの?」

「良くないから言ってんじゃない」

「家族が増えることはいいこと……」

「そうじゃないわよ」

いって光は悲しい表情をする。

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「だって調べたらあの子と同じ……」

「それは暁には言うな」

「…………なんで?」

そんなことを聞かずとも光は知っていた。

「暁はまだそのことをしらない……逆にアレを発動できるようになれば……

この家を逃げ出して『暴走』しかねない。それでもいいのか」

「…………………」

光は黙るしか出来なかった。




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